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2019.07.18
中古マンションや中古住宅を購入する際に、多くの方は住宅ローンを組みます。住宅ローンは、各金融機関がそれぞれ個別にサービスの提供を行っていますが、その中で大変多く方々に利用され、好評を博しているのが民間金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供するフラット35です。
フラット35は、民間金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供する最長35年の全期間固定金利住宅ローンのことです。長期の固定金利のローンは、民間の金融機関では難しいと言われていますが、国土交通省と財務省が管轄する独立行政法人である住宅金融支援機構がリスクを引き受けることで、長期の固定金利ローンであるフラット35を実現しています。
フラット35は、民間の金融機関が窓口となっていますので、フラット35の利用する場合の申込先は、一般の銀行の窓口となります。フラット35の金利は、おおよその平均的は水準はありますが、取り扱う金融機関によって異なります。実際に申し込みを行う際に、申込先の金融機関に確認する必要があります。
フラット35は、住宅を購入する方に幅広く利用されています。もちろん、中古マンションを購入する場合でも利用できます。中古マンションの購入を検討する際に、フラット35の検討は必須です。
フラット35の最大の特徴は、返済の全期間について固定金利が適用されるということです。変動金利だと、急に金利が上がった場合、毎月の返済額が増加して家計を圧迫する場合もあるのですが、固定金利の場合、借入時点で返済金利と返済額が確定するので、安心して返済が可能です。
保証人も不要です。普通に住宅ローンを組んだ場合、保証人を求められるケースがあります。たとえ親や兄弟であっても、好んで保証人になる人はいません。保証人を探すのに難航する場合や、保証人を頼むにあたって嫌な思いをすることもよくあります。フラット35の場合、保証人不要で融資が受けられますので、融資の保証人のことで困ることはありません。
フラット35には、一定の基準を満たす高性能な住宅を取得した場合に利用できる優遇金利のフラット35S、住宅のリノベーションを行う場合に利用できるフラット35リノベ、地方公共団体と提携したフラット35子育て支援型・地域活性型など、多彩なメニューが用意されています。
フラット35の金利は、窓口となる金融機関によって少しずつ異なりますが、おおよその水準を表示すると、以下のようになります。
返済期間が15年~20年の場合
返済期間が21年~35年の場合
フラット35を取り扱っている金融機関は、都市銀行、信託銀行、地方銀行など数多くあります。その中で、最も低い金利を設定している金融機関を選択することで金利の負担を最小限度に抑えることができます。
フラット35の借入額は、100万円以上8,000万円以下(1万円単位)で、住宅の購入費または建築費の範囲内です。中古マンションの購入の場合、高級マンションではない普通のマンションを購入する場合、購入費が5,000万円を超えることはそれほど多くないですから、フラット35の借入限度枠で十分と言えます。
フラット35に申し込むためには、申込時の申込者の年齢が70歳未満である必要があります。親子リレー返済の場合には、例外的に申込時に70歳以降であっても利用が認められます。また、フラット35の利用者は日本国籍を有するものに限定されています。これについても、例外があり、永住許可を受けている方や特別永住者は、日本国籍がなくてもフラット35を利用できます。
年収に占める年間合計返済額の割合を返済負担率と言いますが、フラット35を利用するためには、年収が400万円未満の方の場合、返済負担率が30%以下である必要があり、年収が400万円以上の方は、返済負担率が35%以下である必要があります。年間合計返済額には、住宅ローン以外の自動車ローンやカードローンの返済額も含まれます。
ローンの使用用途は、申込者本人又はその親族が住む住宅の建築若しくは購入資金、中古住宅の購入資金となっています。投資用の物件には利用できません。
フラット35を利用するためには、まず、検査機関又は適合証明技術者に物件検査・適合証明の申請を行います。合格すると、適合証明書が交付されます。適合証明書を交付を受けたら、取扱い金融機関に融資の申し入れを行います。融資の申し入れを受けた金融機関では、融資の審査を行い、その結果を申し入れから1週間~2週間後に結果を申込者に通知します。
審査の結果が合格であった場合には、適合証明書と審査結果の通知書をもって、取扱い金融機関の窓口に出向き、金融機関と借入契約を行います。その後、融資が実行され、資金が指定口座に振り込まれます。振り込まれた資金は、購入した中古マンションの売主の口座に、売買代金の決済金として送金します。
決済は、住宅ローンを取り扱う金融機関の一室に関係者が一堂に介して一括して行うのが普通です。フラット35の場合も、フラット35の融資を行う金融機関の一室に、関係者が集まって、融資契約、売買代金の決済、抵当権の抹消手続きなどを一度に行います。
フラット35を利用するために用意する書類は以下のとおりです。
適合証明書は、検査機関や適合証明技術者の検査を受けて合格すると、その検査機関や適合証明技術者から交付を受けることができます。所得を証明する書面は、申込者が給与収入のみの場合には、住民税の納税通知書や特別徴収税額の通知書、住民税の課税証明書、一定の場合には給与所得の源泉徴収票などが該当します。売買代金を確認書面としては、売買契約書の写しなどが上げられます。
この他、住民票や重要事項説明書の写しが必要になるケースもあります。フラット35の申込にあたって準備すべき書面については、取り扱い金融機関によって異なりますので、実際に手続きをする場合には、申込先の金融機関に確認する必要があります。
フラット35Sとは、省エネルギー性、耐震性など質の高い住宅を取得される場合に、フラット35の金利の水準から一定期間引き下げる制度です。フラット35SにはAタイプとBタイプがあり、Aタイプは、フラット35の金利水準より0.5%低い金利を10年間適用し、Bタイプの場合、同じく0.5%低い金利を5年間適用します。
フラット35Sを利用するためには、耐久性・可変性、バリアフリー性、省エネルギー性、耐震性のいずれかの分野について、一定水準以上の優良な住宅であると認定される住宅を取得する必要があります。2つあるAタイプとBタイプのうち、Aタイプの方がより高い技術レベルだと認定される住宅に適用されます。
フラット35Sは、2020年3月末までに申し込みを行った融資のみに適用されます。それ以前であっても、予算を使い切ってしまった場合には、申し込みの受付は終了します。フラット35Sの利用を検討されている方は、早めの申し込みが必要になります。
フラット35には多彩なバリエーションがありますが、フラット35リノベもそのうちの一つです。フラット35リノベは、以下の(1)又は(2)の場合に、フラット35を利用する際の金利を一定期間引き下げる制度です。
金利の引き下げ率は0.5%で、適用期間は5年又は10年間です。中古マンションを購入してリノベーションを行い、費用を節約しつつ素敵なマンションを手に入れる方法は、最近注目されています。性能向上リノベーションを実施することで、フラット35リノベを利用して、金利負担を軽減することが可能になります。
フラット35リノベは、2020年3月末までに申し込みを行った融資のみに適用されます。それ以前であっても、予算を使い切ってしまった場合には、申し込みの受付は終了します。フラット35リノベの利用を検討されている方は、早めの申し込みが必要になります。