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2019.05.23
中古マンションの資産価値は、新築から時間の経過とともに価値が下がり、ある程度の年数が経てば、横ばいの状態が一定期間続くと言われています。資産価値が横ばいの状態がどれくらい続くかということには、マンションの寿命がどのくらいかということが重要な意味合いを持ちます。
マンションの資産価値は、新築の時が最も高く、その後は、時間の経過とともに価値が下がっていきます。築20年頃までは、時間の経過に伴い資産価値が目減りしていく割合が大きいですが、築20年から25年に底を打ち、資産価値は、新築時の半分程度で安定するようになります。もちろん、資産価値が25年を経過した後も、時間の経過とともに時間価値は目減りしていきますが、その割合は小さくなります。このことから、中古マンションの買い時は、築20年から25年を経過した物件ということになります。
この時期の中古マンションであれば、新築時の約半分の値段で物件を購入することができますし、マンションの経済的寿命が50年程度であることを考えると、購入後も十分に長い期間住むことができます。新耐震基準もクリアしているので大地震が起こっても安心です。
購入した中古マンションを終の棲家とする場合は別として、一定期間居住後に引っ越す予定であれば、中古マンションの資産価値が高いか低いかは重要です。引っ越しの際に、物件は売却することになりますが、その時、物件の資産価値が高ければ売却によって大きなお金が手に入ります。
この点でも、新築から20年~25年を経過した中古マンションを購入することはよい選択です。この時期は、中古マンションの資産価値が新築時の約半分程度のところで底を打ち、その後は資産価値が安定する時期が続きますから、購入時と一定期間居住後の売却時の試算の目減りが少なく、引っ越しの時に比較的高額でマンションを売却できます。
交通アクセスのよい駅前の物件も、常に高い需要がありますので、資産価値が安定しています。一定期間居住後でも高い値段で売却することができます。駅前物件は、流通性が高いですので、買い手がつかなくて苦労するということはありません。
マンションの物理的な寿命は60年から100年程度と言われています。マンションの寿命は定期的なメンテナンスの影響を大きく受けますが、メンテナンスがしっかりしている場合には、寿命が100年を超えることも珍しくありません。
一方、税法が定める耐用年数は、鉄筋鉄骨コンクリート造及び鉄筋コンクリート造の住宅用マンションで47年です。マンションの寿命が60年~100年程度と言われていることを考えると、法定耐用年数は随分短くなっています。
法定耐用年数が実際の寿命よりだいぶ短くなっているのは、経済的寿命を考慮したものと考えられます。経済的な寿命とは、例えば、マンションは新築時点から長期間経過すると、流行遅れとなり、設備も古臭く感じされるようになるので人気が低下して、入居者が少なくなります。空き家が目立つようになると、経営が難しくなり、建物は十分に居住可能だが、入居者がいなくなって寿命が来るということです。
マンションンの寿命が来ると、資産価値は0円となります。仮に法定耐用年数で計算した場合、築25年の中古マンションを購入すると、22年後にはマンションンの寿命がきて、資産価値は0円になります。マンションの資産価値を考える場合、購入したマンションの寿命はあとどれくらいかということも考慮する必要があります。
あと数年でマンションの寿命が来るような中古マンションを購入した場合、購入時の価格も低いでしょうが、その資産価値も低くなります。引っ越し時の高値販売は期待できないでしょう。
あと数年で寿命が来るようなマンションを購入した場合でも、そのマンションに建て替え計画があるような場合には、別に考える必要があります。このケースでは、数年後には物件の資産価値が0円となることはありません。建て替え後の新しいマンションの所有権を手に入れることができますので、場合によっては、大きな得をすることもあります。なお、
建て替えの際には一定の拠出金が必要になりますので、このことの考慮も必要です。
古いマンションを建て替える場合、その建築費用を、増築部分に建設した分譲マンションを売却して賄うことがあります。通常のマンションの建て替えの場合、マンションの住民に多額の建て替え費用の負担が発生するのですが、増築した分譲マンションを売却して建て替え費用を賄う場合には、住民の負担はそれほど大きくなりません。
このケースでは、築年数の非常に古い中古マンションを購入しても、建て替え後の新築マンションを手に入れることができ、しかも、マンション建て替えの際の費用はそれほど高くないということで、中古マンションの販売価格次第では、大きな得をする場合があります。
再建費用を増築マンションの売却で賄うという方式で、近い将来にマンションの建て替えが予定されている物件は、築年数が非常に古くても、購入しても全く問題がないと言えます。
マンションの老朽化がひどいと、マンションの資産価値が下がることは言うまでもありません。マンションの老朽化は、定期的なメンテナンスをしっかり行うことで、その進行を遅らせることができます。定期的(10年~12年ごと)に大規模な修繕を行えば、マンションの寿命は大きく伸び、資産価値も維持されます。
大規模修繕とは、鉄部塗装工事、外壁塗装工事、屋上防止工事、給排水管工事などの各種修繕工事をマンションで実施することを言います。大規模修繕を行うためには、マンションの管理組合が長期修繕計画を作成し、それに基づいて毎月マンション居住者から修繕積立金を徴収し、工事の時期が来ると、修繕工事を実施します。
過去の大規模修繕工事の状況や、今後の長期修繕計画は、マンション管理組合に問い合わせれば、確認することができます。マンションのメンテナンスの状態はマンションの資産価値に大きな影響を与えますので、中古マンションの物件探しの際には十分に注意する必要があります。
どんな立派な中古マンションであっても、あと数年で建て壊しが決まっていて、建て替えもない場合には、資産価値は数年後には確実に0円になります。あと数年しか住めませんから、現時点でのマンションの資産価値も非常に低いものになることは間違いがありません。
中古マンションの資産価値には、購入後あと何年住めるかということも重要な影響を与えます。マンションの資産価値は、新築から20年~25年で半減し、その後は長期にわたって横ばい状態が続くと言われていますが、この横ばい状態は、マンションの寿命が長ければ長いほど、長期間継続することになります。
マンションの物理的な寿命は最長で100年を超えると言われていますが、仮に寿命を100年とした場合、築20年~25年のマンションを購入した場合、購入後に75年~100年住めるわけですから、市場での評価は別として、その実質的な資産価値は非常に高いものになることは間違いありません。
マンションの寿命が中古マンションの資産価値に大きな影響を与えることは間違いがありませんが、実は、日本のマンションの寿命の本当のところは、まだはっきり分かっていません。それは、日本でマンションの本格的な供給が始まったのは1963年頃からと言われていますが、2019年の現在では、それからまだ56年しか経過していないからです。
ある研究では、コンクリートマンションの寿命は100年超であるという結果が出ていますが、日本では、まだ100年超の時間が経過しても十分に居住に耐えるマンションが存在していないため、研究結果が正しいかどうかは分かりません。本当にマンションの寿命が100年超であるかどうかがはっきりするのは、日本での本格的なマンション供給が始まった1963年から100年を経過した2063年頃となるでしょう。
最近の日本では、築60年超のマンションがぽつぽつ出始めてきているという状態です。マンションの寿命がよりはっきり分かるようになると、マンションの資産価値の予測がより正確にできるようになります。