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2018.12.27
将来発生する相続の際に遺産総額が確実に相続税の基礎控除額を超え、相続税の支払いが必要になることが明らかである場合には、不動産の相続税対策が必要です。このページでは、中古マンションを活用した相続税対策が有効な理由について解説します。
相続税の課税標準である相続財産の評価は、相続税評価といって相続税法で定められる独特の方式で行われます。中古マンションの相続税評価は、固定資産税評価額に1.0を乗じた金額とされています。つまり、中古マンションについては、その固定資産税評価額がそのまま相続税評価額となります。
固定資産税評価額は、時価の70%程度の金額で設定されると言われています。従って、現金で1億円を持っている場合には、その1億円で中古マンションを購入しておけば、万が一の相続の場合、中古マンションの相続税評価額は時価の70%程度ですから、相続財産を1億円から7,000万円に30%削減することができます。
現金と中古マンションの相続税評価の違いを利用したこの相続税の節税方法は、非常に簡単な方法ですので誰でも利用できます。そして、意外に大きな節税効果を生みます。
土地付きの中古マンションを購入した場合には、購入した中古マンションを第三者に貸し出せば、相続の際のマンション敷地の相続税評価が貸家建付地扱いとなり、その相続税評価額を削減できるので、相続税の節税に繋がります。
貸家建付地の相続税評価額は、更地の評価額に(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)を乗じた金額として計算されます。例えば、更地の相続税評価額が1,000万円、当該地の借地権割合が0.7、借家権割合が0.3、賃貸割合が1とした場合、当該借家建付地の相続税評価額は1,000万円×(1-0.7×0.3×1)=790万円となり、21%の評価減となります。
借地権割合や借家権割合は、評価対象地が属ずる区域ごとに国税庁が定めてこれをホームページで公開していますので、それで確認することができます。賃貸割合は、賃貸物件の貸出可能なすべての床面積に対する実際に賃貸されている床面積の割合として定義されます。
土地の相続税評価については、小規模宅地の特例という制度が設けられています。これは、被相続人が貸付事業に供していた土地を一定の要件を満たす相続人が相続した場合に、その相続における当該土地の評価額を、200㎡を限度として50%減じるという制度です。
被相続人が土地付きの中古マンションを購入して、その中古マンションを第三者に貸し出した場合に相続が発生すると、その相続人が一定の要件を満たしているケースでは、本特例の対象となります。当該中古マンションの敷地面積が200㎡でその相続税評価額が1,000万円とした場合には、本特例が適用されるとその評価額は半分の500万円となります。
本特例の適用を受けるための相続人の要件としては、対象土地を相続税の申告期限まで保有していることや、当該土地を利用して行われていた賃貸事業を申告期限までに引き継ぎ、かつ、申告期限までその賃貸事業を行っていること、などがあります。
相続税対策として中古マンションを購入する場合には、その敷地である土地もセットで購入するケースも多くなります。土地の相続税評価額は路線価方式又は倍率方式で評価されますが、市街地にある宅地の相続に適用される路線価方式で宅地を評価した場合には、その評価額は時価の80%程度の水準になると言われています。
例えば、1億円の現金で土地を購入しておけば、相続があった場合には、その相続税評価額は8,000万円になるわけですから、20%の評価減となります。相続税率は10%~最大で55%と非常に大きいですから、相続財産の20%の評価減は結構大きな相続税の節税となります。
この節税方法も、余っている現金があればその現金で土地を購入するだけですので、誰でもできる非常に簡単な節税方法です。なお、購入する土地を賃貸に出す場合には、購入する土地を選ぶ際に賃貸に出しやすい物件を選ぶ必要があります。
相続税対策として中古マンションを購入すると、様々な相続税評価に関する特例を利用できるので相続税対策として有効です。さらに、購入した中古マンションを賃貸に出すと賃貸収入が入ってきます。賃貸収入が入ってくるからといって相続税が直接節税になるわけではありませんが、入ってくる不動産収入は貯金しておいて相続税の支払いに充てれば、間接的な節税になります。
購入した中古マンションは遊ばせておくと、固定資産税や維持管理費などがかかるので、その負担が大変です。そこで、賃貸に出して賃貸収入を上げることが合理的な選択になります。
購入後のマンションを賃貸に出す場合には、賃貸に出しやすい物件を選ぶ必要があります。普通に中古マンションを購入する場合には、自分の好みに合わせて物件を選ぶのが普通ですが、賃貸マンションとして貸し出すマンションンを選ぶ場合には、自分ではなく顧客ターゲット層が好む物件を選択する必要があります。