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2019.03.21
中古マンションを購入する場合、自分で物件を探すという方は滅多になく、たいていは、不動産会社に取引の仲介をしてもらいます。その際には、不動産会社に対する仲介手数料の支払いが必要になりますが、以下では、この仲介手数料について解説します。
不動産仲介手数料の上限額は宅地建物取引業法によって定められています。その金額は、物件の価格が400万円以上の場合には、仲介手数料=売買価格×3%+6万円+消費税で計算される金額となります。
例えば、1,500万円の中古マンションの購入を不動産業者に依頼した場合の仲介手数料の上限額は、(1,500万円×3%+6万円)×1.08=550,800円となります。なお、この金額は上限額ですので、仲介をした不動産会社は、これより低い手数料を依頼者に請求することは全く問題がありません。不動産会社によっては0円という場合もあります。
仲介手数料は成功報酬なので、売買契約が成立しないと、いくら不動産会社が一生懸命手間暇をかけて物件探しを行っても、報酬が発生することはありません。仲介手数料は、売買契約時に半額を支払い、物件の引き渡しの時に残りの半分を支払うというのが一般的です。
売買価格の3%+6万円で決まる金額は、あくまで、法律で定める仲介手数料の上限額なので、不動産会社がこれより低い金額の手数料を設定しても全く問題はありません。0円でも大丈夫です。最近は、企業努力によって手数料の減額を積極的に行う不動産会社も増加しています。
同じ不動産会社が中古マンションの売主と買主の双方から取引の仲介の依頼を受けて、売買契約を成立させた場合、両手取引と言って、売主と買主の双方から、仲介手数料を受け取ることができます。両手取引の場合には、上記の上限額の2倍の金額が、売主と買主の双方の仲介をした不動産会社の手数料上限額となります。
両取りの場合には、片方の手数料を0円にしても、不動産会社は十分な収入を確保できます。また、売主買主双方から上限額の半分ずつを支払ってもらっても、普通の取引のケースの手数料上限額の収入が上がります。
中古マンションを購入する場合、買主が不動産会社に支払うのは、この仲介手数料のみというのが原則です。不動産会社によっては、これ以外にも、様々な名目で手数料を請求したり、あるいは、法律で定める手数料上限額以上の仲介手数料を請求してくる場合があります。
いずれも違法行為ですので、そういった請求があった場合には、会社からの請求を断った方がいいでしょう。各都道府県に設置されている宅地建物取引業協会では、そういった仲介手数料に関する無料の相談窓口を設けています。会社がしつこく請求してくる場合には、この相談窓口に相談してみるのもいいでしょう。
中古マンションの売買契約の際に、物件の売買価格から、上記の不動産仲介手数料の上限額の計算式を使ってその上限額を計算し、不動産会社が請求してくる仲介手数料の金額が妥当な水準のものであるかを確認することも重要です。
不動産会社に支払う仲介手数料が安いと、それだけ中古マンションの購入費用が下がるので、手数料は安ければ安いほどよいと思われる方もいらっしゃると思います。しかし、仲介手数料が安くても、粗悪な中古マンションを買わされたのであれば、全く意味がありません。
上限額の仲介手数料を設定されても、優良な中古物件を買うことができたのであれば、その仲介手数料の金額が高すぎるということはありません。仲介手数料を0円にしたり、半分の水準に設定している不動産会社の中には、いい加減な経営を行っている会社もあるかもしれません。
もともと中古マンションの購入は大きな買い物なので、売買価格が2,000万円とか3,000万円とかと言う大きな金額になります。それに比べると仲介手数料は小さな金額ですので、それが半額になったり、0円になったとしても、購入総費用に与える影響はそれほど大きいものではありません。それを考えると、仲介手数料の上限を請求されても、不動産会社にしっかりお仕事をしてもらったほうが良いと言えるでしょう。
仲介手数料を0円又は格安の水準に設定している不動産会社の多くは、両手取引をしています。売主と買主の双方の仲介を同じ会社が行えば、売主と買主の双方から仲介手数料がもらえますから、従って、片一方を0円としても、片方から上限額の仲介手数料がもらえれば、十分に割に合うことになります。
逆から言うと、仲介手数料を0円としている会社は、常に両手取引をしないと、赤字になってしまいます。そこで、仲介手数料を0円としている不動産会社では、自社で売却する物件については、他社経由の買主からの問い合わせや内覧の申込を断るというケースが多発します。
これは、売主に対しては、より好条件で物件を販売できる機会を失わせ、他方、買主にとっても、より優良な物件を購入できる機会を失わせます。なお、近年は、フェアな取引のために片手取引を基本としたエージェント型の不動産会社が増えてきていると言われています。